赤穂不義士論
第6編「国法の貴きを論ず」において、赤穂浪士の討ち入りは私的制裁であって正しくないと論じている。さらに、浅野内匠頭が切腹になったのに吉良上野介が無罪になったことの不当性を、本来は幕府に訴えて、裁判により明らかにすべきであると論じている。この部分が、赤穂浪士を真の義士でないと称した論として、批判の対象となった。
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[編集] 楠公権助論
第7編「国民の職分を論ず」において、主君のために自分の命を投げ出す忠君義士の討死と、主人の命令を守れなかったために首をくくった権助の死を同一視している。さらに、共に私的な満足のための死であり、世の文明の役には立たないと論じている。この部分が、英雄の楠木正成(楠公)が湊川の戦いで討死したことと、権助の死を同じく無益な死と論じたものと解釈されて、批判の対象となった[5]。
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[編集] 『学問のすゝめ之評』
福澤は、上記の批判に対して、慶應義塾 五九樓仙萬(ごくろうせんばん)というペンネームで「学問のすすめ之評」という弁明の論文を記して投稿し、『郵便報知新聞』明治7年11月5日号付録に掲載された。さらに、『朝野新聞』同年11月7日号に「学問ノススメ之評」として転載され、『日新眞事誌』同年11月8〜9日号、『横浜毎日新聞』同年11月9日号にも掲載された[6]。
セミナー
この投書が掲載されてから、「物論(ぶつろん)漸く鎭(しづ)まりて爾来(じらい)世間に攻撃(こうげき)の聲を聞かず」という事になった。
「学問のすゝめ之評」は以下の文献に収録されている。
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『福沢全集』(巻之一)の「緒言『学問のすゝめ』」
学問のすゝめ(新字旧仮名)の付録
『学問のすゝめ』 岩波書店〈岩波文庫〉、1994年、ISBN 978-4000071543 の付録
小室正紀・西川俊作編 『福澤諭吉著作集〈第3巻〉学問のすゝめ』 慶應義塾大学出版会、2002年、ISBN 978-4766408799
松崎欣一編 『福澤諭吉著作集〈第12巻〉福翁自伝 福澤全集緒言』 慶應義塾大学出版会、2003年、ISBN 978-4766408881
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[編集] 本書をモチーフにしたタイトルの作品・商品
有名な作品であるため、他の作品・商品に本書をもじった名前が使われることがある。
小説『ウソつきのススメ』(林多加志、南伸坊)
テレビ番組『爆笑問題のススメ』(札幌テレビ放送・日本テレビ系列)
ドリンク『大豆ノススメ』(コカ・コーラ)
[編集] 版本
データ復旧
大分県中津市内の福沢諭吉旧居記念館内に初版本を展示している。
1968年に日本近代文学館から「名著複刻全集 近代文学館 明治前期 29」として『学問のすすめ 初編』が復刻されている。
小室正紀・西川俊作編 『福澤諭吉著作集〈第3巻〉学問のすゝめ』 慶應義塾大学出版会、2002年、ISBN 978-4766408799 には、『学問のすゝめ 初編』初版本の影印が収録されている。
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[編集] 現代語訳
伊藤正雄訳 『学問のすゝめ―現代語訳』 文元社、2004年。ISBN 978-4861450099
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檜谷昭彦訳 『学問のすゝめ―人は、学び続けなければならない』 三笠書房、2001年。ISBN 978-4837918806
佐藤きむ訳 『福沢諭吉「学問のすすめ」―ビギナーズ日本の思想』 角川学芸出版、2006年。ISBN 978-4043073030
ハイブロー武蔵訳 『通勤大学 図解・速習 新訳 学問のすすめ―自分が何をすべきかを知る!』 総合法令出版、2005年。ISBN 978-4893469199
岬龍一郎訳 『学問のすすめ―自分の道を自分で切りひらくために』 PHP研究所、2004年。ISBN 978-4569636436
[編集] マンガ
SSL
バラエティ・アートワークス/企画・漫画 『学問のすすめ―まんがで読破』 イースト・プレス、2008年。ISBN 978-4-87257-909-3
[編集] 参考文献
伊藤正雄校注 『学問のすゝめ』 講談社〈講談社学術文庫〉、2006年。ISBN 4-06-159759-0
小室正紀・西川俊作編 『福澤諭吉著作集〈第3巻〉学問のすゝめ』 慶應義塾大学出版会、2002年。ISBN 4-7664-0879-9
昆野和七校訂 『学問のすゝめ』 岩波書店〈岩波文庫〉、1979年。ISBN 4-00-331023-3
昆野和七校訂 『学問のすゝめ』 岩波書店〈ワイド版岩波文庫〉、1994年。ISBN 4-00-007154-8
『学問のすすめ ほか』 中央公論新社〈中公クラシックス〉、2002年。ISBN 4-12-160042-8
[編集] 脚注
^ 原文:
西洋ノ諺ニ愚民ノ上ニ苛キ政府アリトハコノ事ナリコハ政府ノ苛キニアラズ愚民ノ自カラ招ク災ナリ愚民ノ上ニ苛キ政府アレバ良民ノ上ニハ良キ政府アルノ理ナリ
? 近代デジタルライブラリー
^ 原文:
文盲ノ民ホド憐ムベク亦惡ムベキモノハアラス智惠ナキノ極ハ耻ヲ知ラサルニ至リ己ガ無智ヲ以テ貧究ニ陷リ飢寒ニ迫ルトキハ己ガ身ヲ罪セズシテ妄ニ傍ノ富ル人ヲ怨ミ甚シキハ徒黨ヲ結ビ強訴一揆ナドヽテ亂妨ニ及ブコトアリ耻ヲ知ラザルトヤ云ハン法ヲ恐レズトヤ云ハン
? 近代デジタルライブラリー
^ 原文:
○學問トハ唯ムヅカシキ字ヲ知リ解シ難キ古文ヲ讀ミ和歌ヲ樂ミ詩ヲ作ルナド世上ニ實ノナキ文學ヲ云フニアラズコレ等ノ文學モ自カラ人ノ心を悦バシメ隨分調法ナル者ナレドモ古來世間ノ儒者和學者ナドノ申スヤウサマデアガメ貴ムベキ者ニアラズ
? 近代デジタルライブラリー
^ 慶應義塾編 『福沢諭吉書簡集〈第1巻〉安政四(一八五七)年‐明治九(一八七六)年』 岩波書店、2001年、ISBN 978-4000924214 収録の1874年(明治7年)11月6日付大槻磐渓あて書簡、および補注400-404頁を参照。
^ 丸山眞男 『福沢諭吉の哲学 他六篇』 岩波書店〈岩波文庫〉、2001年、ISBN 978-4003810415 306頁
^ 丸山眞男 『福沢諭吉の哲学 他六篇』 岩波書店〈岩波文庫〉、2001年、ISBN 978-4003810415 307頁
[編集] 関連項目
福澤諭吉
小幡篤次郎
サミュエル・スマイルズ
脱亜思想
[編集] 外部リンク
『学問のすすめ』(三田会)
『学問のすすめ』(青空文庫)
『學問のすゝめ』 | 福澤著作コレクション一覧(慶應義塾図書館)
『学問のすすめ』全文テキスト
学問のすゝめ(新字旧仮名)
学問のすすめ 初編〜十七編
「学問ノススメ 福沢諭吉著 2版」(近代デジタルライブラリー)
「福沢全集 巻之二 学問のすすめ」(近代デジタルライブラリー)
「福沢全集 巻之一 緒言『学問のすゝめ』」(近代デジタルライブラリー)
学問ノスヽメ
学問ノスヽメ初編
『学問のすゝめ』と『学問ノスヽメ』の活字各種について
『西洋旅案内』(せいようたびあんない)は福澤諭吉の著書のひとつ。1867年(慶応3年)初冬に発行された。上下2巻よりなる。西洋旅行のための実践的なガイドブックである。
目次 [非表示]
1 成立
2 目録
3 内容
3.1 食事の注意
3.2 タバコのマナー
3.3 洋式トイレの使い方
3.4 保険制度の説明
4 類似本
5 参考文献
6 脚注
7 関連項目
8 外部リンク
[編集] 成立
1867年(慶応3年)に福澤は軍艦引き取りのための通訳としてアメリカ合衆国に渡った。この時に上司に反抗的な態度を取ったため、帰国後に謹慎を言い渡された。その謹慎中に書き上げたのが『西洋旅案内』である[1]。
福澤は『福翁自伝』で次のように述べている[2]。
私は幕府の外務省に出て翻訳をしていたのであるが、外国奉行から咎(とが)められた。「ドウも貴様はアメリカ行の御用中不都合があるから引っ込んで謹慎せよ」と言う。勿論(もちろん)幕府の引っ込めというのは誠に楽なもので、外に出るのは一向構わぬ。ただ役所に出さえしなければ宜(よろ)しいのであるから、一身のためには何(なん)ともない。却って暇になって難有(ありがた)いくらいのことだから、命令の通り直ぐ引っ込んで、その時に西洋旅案内という本を書いていました。
[編集] 目録
巻之上
世界の図
総論
船賃払方の事
為替金の事
通用金相場の事
船中の模様
経緯度の事
世界中時候の事
印度海飛脚船の立寄る場所
上海 香港 サイゴン シンガポウル ピナン セイロン アデン スエズ アレキサンデリヤ メシナ マルセイル パリス マルタ ジブラルタル サウスアンプトン ロンドン
巻之下
太平海飛脚船の立寄る場所
サンドヰチ サンフランシスコ アカポルコ パナマ アスピンウヲンル ニウヨルク
附録
商法
コンシュル勤方の事
両替屋の事
商売船雇人の事
積荷請取状の事
商売船買入の事
荷物送状の事
売捌勘定書の事
災難請合の事
生涯請合
火災請合
海上請合
[編集] 内容
附録で保険制度を紹介して、生涯請合(生命保険)、火災請合(火災保険)、海上請合(損害保険)の3種の災難請合について説明している。
以下、『福沢諭吉選集〈第2巻〉』(岩波書店)収録の「西洋旅案内〔抄〕」からの引用を含む。
[編集] 食事の注意
西洋の食事について、次のような注意をしている。
日本にて平生肉食(にくじき)に馴れざる人は、船に乗るとき、漬物、醤油、其外の食物(しよくもつ)、少し計(ばかり)用意すべし。外国風の食物のみにては、はじめ二、三十日の間(あいだ)困るものなり。
[編集] タバコのマナー
タバコのマナーについて、次のような注意をしている。
婦人の前にて烟草をのむなどは、甚だ失礼のことゝせり。謹(つつし)むべし。このことは船中計(ばかり)に限らず、彼国(かのくに)一体の風俗なるゆへ、上陸の後も忘るべからず。
[編集] 洋式トイレの使い方
洋式トイレの使い方について、次のような注意をしている。